産業心理学は、読んで字のごとく「産業」のための心理学です。
職業や労働、組織、マーケティング、そして消費者行動などを心理学的に観察し分析する分野です。
研究分野は大きく3つに分けられています。
1・組織と人間関係 組織のあり方、人間関係、仕事条件、採用、人事など
2・消費と人の関係 売る側と買う側の心理的価値に基づいた消費行動
3・健康と人の関係 心と体の病の治療、ストレスを克服する力の育成
産業心理学では職場の生産性や従業員の心の健康を促進することを目的としています。
労働者の特性や行動を調査することや、企業評価、リーダーシップトレーニングに応用することもできます。
これにより、職場での人間行動を理解し、さらに効率的な生産を可能にすることができます。
産業心理学を基とした応用心理学の新しい分野に組織心理学があります。
この分野では、組織や企業が構成員や従業員の心理や行動にどのような影響を及ぼすのか、個々の心理や行動が企業全体の業績や運営にどのように関係し影響を与えているのかを考えていきます。
時代や環境などが変化したとしても、従業員がどのように働きたいかという価値観は変わらないと組織心理学によって定義されています。
産業心理学によって、企業はより効率性や産出性を向上させることができます。また従業員にとってもより充実した環境で働くことが可能になります。
心身共に健康な状態で働くためにも産業心理学は重要な研究分野であることが理解できます。